緊張を抑える薬インデラル
前に前にと出ていく欧米の方々と違い、日本人はシャイな性格の方が多いようです。
ここ一番の時に思うように発言することができなかった、誰でもそのような経験をされたことがあるのではないでしょうか。
就職活動中の面接や大事な会議やプレゼンテーションなどなど、緊張してしまい声がうわずり、足はガクガク、それでは魅力的な自分を演じるどころか、自分の良いところや伝えたいことも伝わりにくくなってしまいます。
そのような緊張する場面で、高鳴る動悸を抑え、声や手足に震えを抑えてくれるのがインデラルです。
服用することで、正常な範囲に心拍数を抑えてくれる効果があるため、あがり症や緊張時を抑えてくれる薬として利用されています。
緊張している時は、声がうわずったり手足が震えてしまうことがありますが、それは高鳴る動悸に焦るために起こるものです。
そのため、動機を抑えることで声や手足の震えも抑えることができます。
インデラルはどのように服用すればいいのでしょうか。
効果が出始めるのは、個人差がありますが約1時間程です。
そして、持続時間は3から4時間程ですから、面接やプレゼンテーションなど緊張したくないという時、だいたい30分から1時間前に服用すれば大丈夫でしょう。
持続時間が短いと感じられる方もいらっしゃるでしょうが、持続時間がそれほど長くないことで、薬による副作用を残りにくいというメリットがあります。
服用時はアルコールは控えた方が効果が得られやすいです。
効き方には個人差がありますから、大事な時に効果を感じられなかったということを避けるため、一度服用してどれくらいで効果を感じられるか確かめておけば安心です。
リラックスするためにアルコールを飲むという方もいますが、アルコールがインデラルに影響を及ぼすケースもあります。
服用する場合は、アルコールは控えるようにしましょう。
良く効く薬には、必ずといってよいほど副作用があるものです。
インデラルで知られている副作用としては、めまい、発疹、視力異常などがあります。
副作用といっても些細なものがほとんどです。
副作用を感じない方も多いのですが、めまいなどを感じる方もいますから、服用した時は自動車の運転などはしないようにするのが賢明でしょう。
副作用が少ないといっても副作用があることもあるのですから服用時にはできるだけ気をつけてください。
インデラルは、ドラッグストアや薬局などでは入手することができません。
病院で処方してもらうしかないのですが、他には個人輸入をするという方法もあります。
本態性高血圧症に効果のあるインデラル
インデラルとは本態性高血圧症や狭心症や不整脈などの治療で用いられる医薬品です。
特に本態性高血圧症に処方されることが多いのです。
この病気は原因が特定されていない高血圧という意味です。
高血圧の検査でも原因が特定されないときにこの名前を病名としてつけるのです。
「原因不明」では患者に不安を与えるため、本当の様子という意味の「本態性」が使われます。
ただ、高血圧の約90%がこの本態性高血圧症と診断されるほど、ある意味でポピュラーな病名でもありますが、多くの人々はこれに苦しめられているのです。
その原因不明の高血圧症であっても効果を得ることができるのが、有効成分プロプラノロール塩酸塩が配合されているインデラルなのです。
どのようなシステムによって作用があるかというと次の通りです。
交感神経にはα受容体とβ受容体の2種類があり、何も結合されてないときはOFFとなっています。
アドレナリンがα受容体に結合するとONが入り末梢血管の収縮・血圧上昇が起こり、β受容体に結合すると逆の効果が起こるのです。
プロプラノロール塩酸塩はアドレナリンの代わりにβ受容体に結合してONを入れてしまうのです。
副作用の症状
インデラルを服用することでβ受容体がONが入った状態になり、末梢血管の拡張・血圧低下となるわけです。
高血圧は何らかの原因で血管が収縮してしまうため、プロプラノロール塩酸塩によって拡張させてしまうわけです。
そのため、仮に原因の分からない本態性高血圧症であっても効果的に血圧を下げてくれます。
またインデラルは上記と同じ原理によって不整脈や狭心症にも劇的な効果を与えるのです。
ただ服用するにあたって注意することがあります。
それは重大な副作用が起こることも報告されているのです。
その副作用にはうっ血性心不全・末梢性虚血、無顆粒球症・血小板減少症・紫斑病、気管支けいれん・呼吸困難・喘息などです。
他にも服用したことで現れる副作用はいくつもあります。
そのなかにはすぐにでも服用を禁止するもの、すぐに処方医に連絡するもの、次の診察で処方医に伝えておいたほうがいいものがあります。
それらは処方してもらうときに、処方医や薬剤師に説明を受けるはずです。
その説明どおりにきちんとした知識と服用の仕方で利用しておけば、大きなトラブルに巻き込まれる心配はありません。
あがり症が薬で治せる
あがり症を薬で治すというと、皆さんはどのような反応をされるでしょうか。
あがり症なんて病気ではないのだし、薬で治すようなものではない、度胸を付けて場数を踏めば慣れる、なんて思われるかもしれません。
しかし、本当に悩んでいる方は、単に「いやぁ、緊張しちゃって大変だったよ。」
なんて笑って済ませられるレベルではないのです。
緊張から心臓がバクバクして、実際に心拍数が大きく増え血圧が上昇したり、手足の震えや冷汗が出て、中には呼吸困難に陥る人や卒倒してしまう人までいます。
場数を踏めば治ると言いますが、こうした方には逆効果な場合も多いものです。
人前であがって何も話せず、みんなに白い眼で見られたという経験や、心臓がどきどきして息苦しくなったという怖い体験が恐怖となり、人前に立つたびにいっそう酷くなるケースが少なくありません。
そんな方の間で、少しずつ噂を呼んで広まっているのがインデラルというお薬です。
この薬は実は日本の病院では不整脈や高血圧、狭心症の薬として処方されています。
しかし、アメリカなどでは心拍数を抑え緊張をほぐす働きがあがり症にも利くとして、コンビニでも普通に買える薬なのです。
そのため、用量や使い方を正しく守れば、激しいドキドキや緊張を抑えるのに有効に働いてくれるかもしれません。
インデラルの使用方法
あがり症対策としての使用法は、プレゼンなど人前で発表したりする機会がある1時間から1時間半前に10mg1錠を服用します。
この点、本来のインデラルの用い方である高血圧治療を目的とする場合は、医師の処方により1日30mgから60mgで、体格や症状に応じて120mgまでを1日3回に分けて服用します。
また、狭心症の治療に用いる場合には医師の処方により、1日30mgからで医師の判断に応じて60mgもしくは90mgまでの量を1日3回に分けて服用します。
あがり症への適用はあくまでも本来の適用ではないので、量は少なく10mgの少量が無難です。
それ以上の量を摂ると血圧が急低下するなどの危険がありますので、気を付けてください。
あがり症にインデラルを服用すれば、有効成分の塩酸プロプラノロールの働きによって、バクバクとしてしまう心拍数の増加を意図的に抑制してくれることが期待できます。
心拍数を安定的に保ってくれるので、呼吸も整い、声がうわずったり、震えがくることもなく、頭が真っ白にならずに落ち着いて人前に立って話せるようになれるはずです。